主カード 星

神話 パンドラ

キーワード 困難の中で知る希望や人生の意義、信頼の体験、やみくもな希望への警告

サブカード ワンドの6

神話 イアソン

キーワード 世間的な承認、評価を得る

 

by神託のタロット: ギリシアの神々が深層心理を映し出す

【今週の星回り】

23日、午前0時26分、太陽が射手座入り。
24日、天秤座の金星と牡羊座の天王星が180度。
24日、射手座で、水星と土星が0度。
24日、射手座の水星と魚座の海王星が90度。
26日午前7時45分、双子座3度で満月。
26日、射手座の土星と魚座の海王星が90度。

今週は、23日太陽が射手座に進み、射手座3つの天体が集まります。

26日は双子座の月で満月です。

満月図の太陽は、土星と重なり、魚座の海王星と90度(葛藤)、

てんびん座の火星と120度、60度(調和)を形成します。

 

射手座も双子座もW(ダブル)サインと呼ばれ、2面性を表します。 そのため、今週は、多面性がキーワードとなりそうです。 人の二面性、 物事の中にある二つの側面の中で矛盾を感じ、 何を信じ、 何を指針に生きればいいのか と迷うシーンも増えそうです。 多くの人が自分の迷いに答えを探すために、 たくさんの情報を集めたり、 人に話を聞いたり、 人と話し合いをしたりといったことをしそうです。 でも、それをすればするほど、 様々な価値観や意見を知り、 情報を得て、 余計、迷い混乱し、行きつ戻りつする。ということになりそうです。

 

そんな今週のカードは星です。

星は、希望や理想を意味するカードです。

 

神託のタロットでは、星のカードには、パンドラが描かれていて、

このカードの示す希望明るい未来への期待は、困難の中から生じるといった意味を与えています。

パンドラの物語

パンドラは全知全能の神ゼウスが、人間に火を与えたプロメウスに罰を与えるために職人の神へパイストスに命じて、作らせた人間です。
パンドラは、神々からさまざまな贈り物をさずけられていました。
美の女神 アフロディーテからは美しさを、
アポロンからは音楽と癒しの力を、
ゼウスからは好奇心を、
ヘルメスからは裏切りと狡猾さを。
ゼウスは、パンドラをプロメテウスの弟エピメテウスのところへ連れて行かせました。
エピメテウスは兄弟から
「ゼウスからの贈り物には気をつけろ」
と言われていたにも関わらず、
パンドラの美しさに心を奪われ、自分の妻にしてしまいます。
エピメテウスの家には、プロメテウスが残していった黄金の箱がありました。
その箱には、病気、重労働、ねたみ、憎しみ、悪だくみ、ねたみ、精神の不調、重労働など、
この世のあらゆる災いが人間の世界に広がらないように閉じ込められていたのです。
プロメテウスはエピメテウスに、
「この箱だけは、決して開けてはならない」
と、警告していたのにも関わらず、
パンドラにせがまれて、エピメテウスは兄との約束を破って箱を開けてしまいました。
そのとたん、箱の中からはあらゆる災厄が、人間の世界に飛び散ったのです。
エピメテウスがあわててふたを閉めようとすると、中から弱々しい声がして、 外に出すように頼まれました。 「あなたは、誰なの?」
パンドラが尋ねると、
「希望です」
という声が返ってきました。
希望は、プロメテウスが、もしもの為に箱に忍び込ませておいたのです。
 こうして人間は、どのような苦労や災難があっても、希望を持ち、絶望せずに生きることができるのです。

 

今週は、射手座の土星と魚座の海王星が90度です。

この配置は、パンドラの箱から飛び出した病や精神の不調を連想させます。

理想と現実のギャップ、矛盾、

優しさと狡さ、

人道的に生き、人を助けたい思いと、

自らの利益や安全を守りたい気持ちの

中で揺れ動きます。

そういう自分や他者を見て、不快な気分になったり、

厭世的になることもあります。

社会的にも偽善や嘘、欺瞞、詐欺、モラルの退廃や秩序の乱れによる問題が起こりやすいときでもあります。

 

また、この物語のような好奇心や冒険心からの災いや困難、約束を破る、人の忠告を聞かない。

といったことからトラブルが起きたり、困難が生じることもあるでしょう。

また、誰かに失望することもあるかもしれません。

でも、そんな状況であっても、手を差し伸べてくれる人がいたり、信頼できるものや希望が見つかったり、本当にやりたいことや理想が現れたりといったこともありそうです。

 

その2へ続きます。