占星術とタロットカードによる今週の運勢&ガイダンスです。
カード ソードの5
神話 オレステス
キーワード 限界を直視する
by神託のタロット: ギリシアの神々が深層心理を映し出す
【今週の星回り】
23日午前3時19分、おとめ座3度で満月。
25日みずがめ座の水星といて座の土星が60度。
27日みずがめ座の水星とおひつじ座の天王星が60度。
今週の大きなイベントとしては、23日のおとめ座の満月があります。
この満月は、あなたの理想やヴィジョンを照らします。
「こうなりたい。」
「こういうことをしたい。」
「こういう役割を果たして、人や世の中に役立ちたい。」
そんな思いがおぼろげながら、わきあがってくるときです。
それは、あなたの内側(潜在意識)にずっとあったものです。
でも、今までは、なんとなくあいまいだったり、、
明確ではなかったり、、
どんな風にそこに進んでいけばいいのかわからない。
何から始めたらいいのかわからない。
そんな状態だったかもしれません。
今週は、そんな曖昧な状態から抜け出し、明晰さが現れてくるときです。
情報やアイデア、具体的な方法もどんどん浮かんでくることでしょう。
そんな今週のカードは、ソードの5です。
ソードの5のカードには、オレステスが地面に腰を下ろし、アポロン神と向き合う姿が描かれています。
オレステスの物語
オレステスはギリシア神話の英雄で、トロイ戦争におけるギリシア軍の総大将だったアガメムノンと妃クリュタイムネストラの子です。
トロイから帰国した父が,母と愛人のアイギストス両名に殺されたとき,まだ幼少だった彼は,姉のエレクトラの助けによって、伯父のもとで、従兄弟のピュラデスと固い友情に結ばれ成長しました。
成長したオレステスは、デルフォイを訪れ太陽神アポロンからの神託を受けます。
それは、
「暗殺された父親の仇を討て。
それが息子の聖なる務めである。」
というものでした。
オレステスは、恐れおののいて、それに抵抗しました。
しかし、アポロン神は激怒し、神の命令にそむくのであれば、恐ろしい罰を与えると脅します。
オレステスはアポロン神の意向を受け入れ、姉とピュラデスの助けを借りて父を暗殺した情夫と母を討って復讐を遂げます。
しかし、オレステスは父親の仇を討ったものの、同時に母親殺しの罪も犯してしまったために復讐の女神たちに付きまとわれることになるのです。
復讐の女神たちは執拗にオレステスに恐ろしい幻を悪夢を見せ続けます。
それによってオレステスは発狂してしまいます。
親友のピュラデスは彼をなんとか正気に戻すべく、彼を連れて諸国を旅しましたが、彼の周りにはなお復讐の女神たちがしつこく付きまとって彼を苦しめ続けました。
ついに我慢できなくなったオレステス達はアテナイへ向かい、そこで女神アテナの裁判を受けます。
裁判では、検察官である復讐の女神はオレステスの母親殺しの罪を述べ立てて、彼の死刑を求刑しました。
一方、オレステス側は、敵討ちの正当性とアポロンの神託を訴え、無罪を主張しました。
陪審員たちの意見は真っ二つに割れ、有罪と無罪が全くの同数でした。
そこで議長である女神アテナが無罪の白票を投じ、ついにオレステスは復讐の女神たちから解放されることとなったのです。
オレステスは正気を取り戻し、父の後を継いでミュケナイの王となりました。
長い間、ミュケナイ王家を苦しめた呪いもついに終わりを告げることとなったのです。
ソードの5のカードには、オレステスがアポロン神から、
「父の仇を討て」
と神託を伝えられているシーンが描かれています。
ソードの5は、成功や目的は果たすもののそれによって大きな犠牲を払うことを意味するカードです。
オレステスは、アポロン神の神託と自らの運命を苦悩しながらも受け入れ、復讐を果たし、最終的には王になる権利を得ます。
ですが、それは、けっして平坦な道ではありませんでした。
このカードは、
自分の運命を受け入れ、何かを成し遂げるためには、
「自分が何者であるかを知ること」
が大事だと告げています。